読書の書
本は、読むものではない。
使うものである。
赤線を引いて満足してはいけない。
どうせ次の日には覚えていない。
乱読して満足してはいけない。
SNSで読了報告をしても
たいして映えない。
本は、読むこと自体に価値はない。
本は、使用して初めて価値が発生する。
あらゆる著者の哲学は、
自分の無知や傲慢、怠惰を教えてくれる。
デバイス片手にメモを取り
Cloud上に自分だけの書庫をつくる。
時間があれば読み返しを繰り返し、
淀んだ主観を洗濯する。
言葉に新たなキレが増す。
年末年始、遊びはなし。
独所の読書を過ごす七日間。
世間が休むあいだに研ぐ爪は、
名著を使い倒して磨き抜く。
仕事はすべて仕入れで決まる。
最悪の休暇が
最高の一年を与えてくれる。