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描くは書く

いきなりデザインしない。
絵にしない。
言葉から始める。

描くは書く(かくはかく)。

テーマ(主題)、
コンセプト(思想)、
コンテクスト(文脈)を
明確にする。

テーマの土壌に種を蒔き、
コンテクストが地中深くに根を張ることで
コンセプトの幹が力強く育つ。

描くは書く。

言葉を書くほど
デザインが美しく花咲く。

靴を磨かず、腕を磨く

やらないことから
決めるのであれば、
革靴は、自分で磨かないことを
真っ先に決める。

靴は、靴磨きのプロに任せる。

1日何百足も磨くプロの仕上がりに、
素人はとうてい及ばない。
美味い寿司は自分で握らない。

休日に、靴磨きをする経営者ほど
財務諸表が怪しい。

休日は
靴を磨かず、腕を磨く。

中庸無し

基本的に世の中は、
Amazon(市場制圧)型か
小松弥助(希少性圧)型に
分けられる。

小欲より大欲

かっこいいものを
買えるより
かっこいいものを
つくれたほうが
かっこいい

雨で、涙が濡れている

彼が、その景色を見たのは
まだ2歳の頃で
とおく、ながい廊下の奥には
粗末なこしらえの階段が
離れへと伸びている。

視点が低いせいか傾斜がこわく、
後ろから追ってきた祖父に
ひし、としがみついては
袖をよく濡らしていた。

園庭の緑には残光がある。

いまも、一葉一葉を
丹念にぬぐう老境の姿があるようで
ひ孫らも一人を除いて
おなじ景色を見ていた。

皐月の空は
悲しいほど青く晴れているのに
雨だけが、何故か
泣いているように見えた。

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